【ネタバレ注意】「IPPONグランプリ」の優勝者に触れる内容がありますので、まだ観ていない方はTVerで観てから読むことを推奨します。
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もうずっとバラエティ番組を観ている。
基本的には外に出ないという鉄則のもと、私の受けられる生は画面に映るエンタメにしかない。
ニッチな番組から人気番組まで。掘れば掘るほど、面白い!は見つかる。
結局、ディレクターや制作陣の名前で番組をディグってしまう始末。(しかし、残念ながら、まだ制作側のまとめがネットにあまり存在しなくて掘れない。誰か作ってくれ)
マイページに愛すべき、私の偏愛が詰まった番組たちが所狭しと表示される。
その景色たるや、圧巻である。
そんなバラエティ番組廃人と化した私であるが、もっと贅を極めるには?とふと考えた。
お菓子を食べながら?(それはもうしている)お酒を飲みながら?(それはいらない)ゲームをしながら?(それは冒涜だ)
結果、行き着いたのが、作曲だ。
意識は番組に向けて、無意識的に曲を作るということだ。
それも普段、使っているギターではなく、鍵盤を用いてただ音を鳴らして気持ちの良いコードを探すのだ。
○
IPPONグランプリを配信でようやく拝見した。
チェアマンが松本人志からバカリズムとなり(代理ということで)もう鳥肌がたった。
バカリズムに関して語ればもう2,000文字はこしてしまうので割愛。
もう、とにかく時代が変わる、そんな厳かな空気が画面からこの五畳半の部屋へ息吹いた。
年に一回の大喜利特番。もう、オープニングから鳥肌は止まらなかった。
私のマイページに表示される愉快なお笑い芸人のみなさんが、見たことのないような真剣な眼差しで入場されるのである。
カッコ良すぎる。
それぞれの番組では、主にそれぞれの偏愛を見つけたり、語ったり、見届けたりしているのだが、この番組ではまさに戦士として登壇されているのであった。
その出演人の中でも、ロバート秋山はやはり一際放っていた。
私にとって本当に特別な人でもある。
生まれて初めて好きになったお笑い芸人であり、私の成長過程でポケモンの番組から愛知のローカル番組含め数々の番組を観てきた。
何もかも好き勝手。偏愛を極めている。無責任な自由人。
そんなイメージがきっとあるかもしれない。そんな方には「秋山ロケの地図」という現在テレ東で放送されている番組を観ていただきたい。
秋山がただロケをする番組なのだが、そこに垣間見える秋山のリーダーシップが本当に痺れるのだ。
スタッフの誰よりも番組の面白いテンポ感を維持して、ジャッジして、配慮して、そして「とんでもなくくだらない笑い」として視聴者に届けてくれる。
もう、その姿がカッコ良すぎて、ビリビリってなわけである。
そんなかのロバート秋山はIPPONグランプリで誰よりも自由にまた無責任に立ち回っていた。
しかし、その背中に見えてしまうありとあらゆるものたち。
そして、ブレない自分のフォームのまま、まっすぐ曲がって優勝してしまった。
これこそが無責任一大男というのか。
○
感動のEDに全集中力を注ぎながら観ていると、脳死で動かしている鍵盤で凄く良いコードが鳴っていた。
やばい!とすかさず番組は流れるままスマホのボイスメモを立ち上げた。
ついに鍵盤で曲を作ってしまっただよ・・・!!
しかも、ギターでは絶対に作れない、手ぐせでは到底作れないような曲が作れた。
勝手に見てしまった。普段はふざけているだけに見られがちなロバート秋山の優勝した、その世界の風景を。
それはもう本当に勝手に、大空に屹立する山の頂にたなびく霞たちが見えた。
そして、どこか孤独にぽつんと立っているのである。
これ以上の「勝手に〜」シリーズは類を見ないであろう。
しかしながら、時間が経たなくてもこれは好きかも!という曲が生まれたのは嬉しかった。
これをまたどう仕上げられるか、とても楽しみだ。
秋山さん、優勝おめでとうございます。