こしあん日記(Koshiahh’s Diary)

MURABANKU。の土屋慈人の日常系

無駄とラジオ生出演(01.22)

グミを食べながら小雨の降る朝の渋谷をスススと歩く。

私は雨に濡れるのが好きだ、しかし今日は精密機器の多い現場のためしぶしぶ傘を差した。

 

ラジオ局の入り口近くに到着すると、微妙に離れた場所にどこを見ているかわからない面持ちでチェが立っていた。

 

ういすと軽く会釈し合流して、初めての生放送という緊張を持ちながらここかな?とノックしてドアを開いてみた。

すると、そのドアの先は川だった。

高架下特有のどこに繋がっているかわからないドアトラップにまんまとハマり、やられた!と周りを見渡すとすぐ左手に入り口があった。

 

コーヒー飲めますか?とパーソナリティの殿浦さんが温かいコーヒーを渡してくれた。

この雨の中わざわざ買ってくださったのか......!?とそのコーヒーをもうありがたくいただいて、しかしそれをあまり表に出ないようにして番組の進行の確認、放送で流したい曲をお伝えしてCDを渡した。

 

 

パーソナリティの殿浦さんと会うのは初めてだ。軽く自己紹介はしたが、今回丸々一時間トークするわけだし、雑談に花を咲かせないように、雑談ブレーキをかけながら話していると「そうそう、土屋さんのブログを拝見しましてね~」と。

 

やばい、今、おれ、ラジオ生出演を控えて座っている何者感を演じているかも......と焦った。

要は、完全に殿浦さんには嘘がばれてしまう状況だったということだ。

やっべ、変な格好をつけるとこだったぜ。丸裸でいこう!

そう思っていたら、私は生放送でハチ公前にて告白をしたという話をしていた。

 

いや、行き過ぎである。一体なんのPRに繋がるというのだ。

「渋谷の思い出」の中でもパーソナル オブ パーソナル、ジ モスト  オブ  パーソナルな話である。

しかし、向かいの殿浦さんはそのブログをきっと読んでくれていたのだろう、凄く笑ってくれていた。

私にはその投げられたテーマがバレーでいうトスに見えたのだ。だったらアタックを打たなきゃ☆

ここに来て、元バレー部、元センターの脊髄が反応してしまったのだ。

 

この日記までチェックしてくださり、細かいところまでも気を配っていただき、おかげさまで緊張せず自分たちのペースで話すことができた。プロのパーソナリティとはこういうことか・・・!

 

 

あっという間に番組は終わり、お兄さんスタッフさんが入ってきて最後に写真を撮った。

クールめなお兄さんスタッフであり、実際の反応は見れなかったが彼が笑ってくれたらガッツポーズだなと本番に臨んだ。

実際はどうだったかわからないが、終了後少し場が緩んでいるような気がして嬉しかった。

それから、帰りにはクッキーの差し入れもいただいてしまった。部屋に仏壇があれば備えたいようなクッキー。

紹介してくれたヨンさん、殿浦さんにスタッフの皆さん、楽しい時間をありがとうございました。

 

 

ラジオ局を出て、チェと早々におつかれしたと解散し、スマホを開くときゃりー田辺からラインが来ていた。

彼は高校の同級生で、放送を聴いてくれていたようでリアルタイムに実況ラインを送ってくれていた。

 

傘を差したくなく建物の軒下を渡りながら電話をかけてみると「おい、おめえさん、さっきのは生放送か?」と。

 

相変わらず自分を坂田銀時かと思っているのだろうか。どこに根拠があるかわからない上からな物言いだ。

 

「そうだよ」と返すと「ほぉお~ん」と。

「聴いててどうだった?」と聞くと「・・・」と通話が切れたかと思う間があり「こういった出演は初めてか?」と。

「そうだよ」と返すとまた間が空き「なら、なおさら厳しく言おう・・・」

 

 

もっと初めての人にも伝わる表現で話せ。

 

 

いや、誰が言ってんだよ!?!?!?!?!?
愛知まで行って一発コツンと拳骨を落としに行きたい、今の時代に合わぬ感情を伝えると「そのためだけに愛知来るなよ」と笑っていた。余裕なやつめ!?

 

しかし、彼のいうことはまさに耳が痛いことであった。

あそこもうちょいな~と思っていたところ、自分を坂田銀時だと無意識で思っている素人の同級生に芯を食ったことを言われたら、そりゃあなたもきっと拳骨の支度を始めるだろう。

そして「いや、というかお前よ。土屋らしからぬ話が一つあったな?」「お前、人に告白をしたのか」と。

私は大爆笑してしまった。

 

 

当時その話はほぼ誰にも話していなかった。そもそも同級生と自分の色恋沙汰を話したことも99%無い。いつも聴く側に回っていた。

それが大きな振りになったのであろうか。たまたまXで回ってきて聴いたという同級生も同じ反応をしていた。

 

まさか殿浦さんが挙げてくれたトスを打ったら、彼らにヒットするとは。

 

当時の私自身は絶望的であったが、実は周りに隠れて人間を本気でやっていて、その挙句に思い切ったシチュエーションで大フラれしていたことは「しょうがねえな」と人間のオカシミとして変換される。

 

これはきっとAIじゃできない、人間だからこそ起ってしまうオカシミなのだ。

このオカシミを私はずっと大切にしていきたい。それが無駄であっても、無駄こそがトキメキだったりするのだ。

小雨の日は濡れて帰りたいのは、きっとそういうことなのだ。

暇人の無駄こそ”ハード”なのである。

 

とにかく、この度はラジオに出させていただき発見できるものが多かったです。

またどこかでご縁があることを祈り、無駄のまま日々を過ごしていきたいと思います。